スーパースターへの道 in カンボジア

『星』に手を伸ばせ!!たとえ届かなくても in カンボジア

オカマ犬“さそり”が見つめる、スーパースターを目指すカンボジアの若者たちの青春

ジービー・ロイ

ロイ

君は、私に「強さ」を教えてくれた。

 

君は家計を支えるため、幼い頃からろくに学校も行かずに舞台に立ってきた。

CSAにやって来た時も、CSAの仕事を“副業”にするためにやって来た。

君は顔や背格好、歩き方や仕草までもカミナリ親父にそっくりで

あっという間に「ケンの子ども」というあだ名がついたね。

カミナリ親父も認めるほどのそっくり具合。

カミナリ親父は、CSAを副業にすることを許さなかった。

アイツは超バカだけど、特別なものがあると

ロイは、両親の借金を背負ってその舞台に立って働いていたので

カミナリ親父はその借金を肩代わりして、ロイを仲間に入れた。

借金といっても、日本円でいえば約6万円。

ただ、ロイの家にとっては、莫大な借金だった。

ロイは無邪気な子どものまま大人になった。

CSAにやって来たロイは、少しずつ、少しずつ、まるで子どものように成長した。

自分の好物を独り占めしないで皆でシェアすること、とか

女の子に「お前、ソバカスがいっぱいだな」などのデリカシーない事を言わない、とか

少しずつ、少しずつ成長していった。

 

いつでも前向きで明るいロイだけど、どうしても彼にとって悲しい事がある。

それは、両親が喧嘩をすること。

両親が喧嘩をして、辛くて、小さな弟と一緒にウチに逃げてきた事もあったね。

 

ロイは英語が話せず、外国人の私たちは「何を言っているか」がわからない事もあった。

「いや、ロイはクメール語で話してても何言ってんだかわからないよ」

と皆は笑うけど(笑)

ロイは、そのせいであらぬ疑いをかけられた事があった。

その時の私は、何も迷わず、ロイを庇う事ができた。

ロイのためなら、相手が誰だろうが、何も怖くなかった。

ロイのおかげで、私は自分の強さに気づく事ができた。

自分は、綺麗でもなきゃ何の取り柄もない女だけど

誰かを100%信じられるし、こうして他人の子を100%で愛することが出来るのだと。

相手にどんなに罵倒されたって、大丈夫なのだと。

 

そしてロイがキッカケで、私とカミナリ親父は誤った道から抜けることが出来た。

人を疑って生きるのではなく、人を信じて生きよう

地獄に行くのではなく、皆と共に最高に楽しい幸せを探そう

日本のやり方を無理やりポラリックスに当てはめる事に意味などない

ここはカンボジア、私たちは外国人

最後に舵を取れるのは、日本人の凝り固まった偽装の自信ではない

ポラリックスたちカンボジア人なのだと

 

ロイは、ポラリックスで一番最初に大きなビルボード広告に抜擢された

立体道路の両端を、ロイの広告が埋め尽くす

 

今やロイ無しにポラリックスは成り立たない

ロイは、弱ったリンや、リーダー・ノリの癒しでもある(笑)

 

あの時、ロイを信じた私は100%合っていた

 

ロイ、大好きだよ。本当に可愛くて、愛おしい。

君は、私とカミナリ親父の「養子になった」と勘違いしていた事があったけど

それでも良いよ(笑)

まあ、君にはシェムリアップに大切な家族がいるから、心の「養子」にしておくね。

一生、一生、私とカミナリ親父の息子だよ

私の強さを教えてくれて、本当にありがとう。

 

今、ロイは小学生にまじって英語を勉強している。

今日の学校の様子を教えてくれたり

テストの点数を見せて「クラスで何番だったんだ」と私とカミナリ親父に報告してくれたり

カミナリ親父がそのテスト用紙を嬉しそうに眺める姿に

何事にも代え難い幸せを感じる。

 

新しい家でも、君のテストを壁に飾ろう

 

 

おまけ

最近、カミナリ親父はアフリカのケニアに出張に行って

ライオンに遭遇することができた。

そのライオンの写真を送ってくれたので、みんなにも見せたところ

ロイはカミナリ親父がライオンを買った!と勘違いして、大はしゃぎしてたね・・・

ライオンはね、買うもんじゃないのよ

 

あと、ロイには初恋の女の子がいます。

ロイの家が貧乏すぎて、彼女の両親が「もうロイに会うのはやめなさい」と

二人を引き離してしまいました。

 

でも、ロイは、

今でもこっそり、彼女を想っています(笑)

いつかお金持ちになったら、彼女をドライブに誘いたいと思っています😊